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さわやかな季節になりましたが、わが町は県下でも前例のない事態となっています。
平成15年度予算案は3月24日議会で否決、3月31日臨時議会で審議未了廃案となり2ヶ月の暫定予算の施行となりました。三沢町政のスタートにあたり大磯町の体質の問題が噴出したといえます。
「災い転じて福となす」ため、これからの大磯町のために、議員はじめ、町当局、町民の皆さんも町政に対するあり方を直視し、考えていただきたいと思います。
平成15年度予算案を否決した3月議会の経過と私の考え
マスコミでは予算案の議会審議を、議会傍聴した町民の声として「町長選のシコリ」「単なるいやがらせ」「町民のことを考えていない」と報道した。暫定予算では、町道整備など投資的事業や新年度事業が2ヶ月間着手できず町民生活への影響がでている。従来より長時間の予算案審議にも関わらず、否決・廃案になった経過と問題点を知っていただきたい。
3月24日議会最終日・一般予算案と4特別予算案否決
予算特別委員会(9人)において、3月19日賛成3(三浦・清水・山田)対反対5(土橋・後藤・柴崎・鈴木・松永)で全予算案が否決された。町当局は反対の主な意見が前片野町長の期末手当50-20%カットの復元批判であったことを受けて、期末手当50-20%カットの議案を24日の予算審議の前に提案してきた。
しかし反対する議員は反対理由がなくなるとその提案を拒否し、予算案の審議では「人件費削減がない」などを主な理由に、全予算案を反対し8対11の賛成少数で否決した。
(賛成8・三浦、高橋、清水、田端、尾崎、山田、仲出川、熊木)
<反対11・古木、土橋、柴崎、鈴木、松永、坂田、仲手川、吉川、後藤、水野、百瀬>
反対意見の不可解な点
期末手当カット復元は、平成15年度に報酬全体を見直すための措置である、職員の人件費見直しのテコにすると町長答弁で明言していた。さらに反対意見に直接応えた町長の期末手当削減の議案提案に対して、本来なら主張が通ったと喜ぶべきことを、これを認めず審議拒否した上で予算案を否決した理由が理解できない。その上法律で決められ、町の裁量余地のほとんどない国保・老人・介護の予算案について、反対意見もないまま反対11で否決した意図がわからない。反対する特別な理由が別にあるのではないか。
このように町民の生活に直接影響する予算案を否決する理由が理解できないのは私だけだろうか。私は、三沢予算案に対して、厳しい注文をつけて賛成しました。
@ 税収が7.5億円も減り80億円の予算編成をせざるを得なかったこと。
A 平成14年12月16日就任という三沢色をだすには時間的余裕がなかったこと。
B 前片野町政の継続事業が多く新規事業にまわす財源がなかったこと。
このような厳しい条件の中で、【福祉や環境政策などをソフト面の強化で充実する。縦割り行政の弊害を町民との協働で是正していく。片野町政が手をつけなかった行政改革を、平成15年度に町長はじめ職員の人件費や経常経費の見直し・職員の勤務評価を行い意識改革・縦割り行政の見直しを進める】等の答弁を受け止めて、私は今後の三沢町政に期待を込めて全ての予算案に賛成しました。
3月31日臨時議会での議会論議は
三沢町長は3月31日臨時議会を召集した。議案作成が31日の朝まで掛かったために修正予算案と町長等の期末手当カットの議案を当日提案してきた。その内容は町長等期末手当削減の550万円と議員期末手当10%カットの335万円の財源を、「公設施設を利用しやすく整備すべきだ」と指摘された岩田記念館や公民館等の改修費に回し、残額は予備費にプールし、今後の需要に対応するという小規模の修正であった。
全ての予算案が審議未了・廃案に・・町長専決で暫定予算施行へ
三沢町長の議会対応に、予算案を否決した議員を中心に「議案の議会5日前配布のルール違反」「議案が当日配布では審議できない」「会期1日では慎重審議はできない」などを理由に、「議会の会期を延長すべきだ」と年度内予算成立は無理を主張した。これに対して町民生活に影響必至の予算の年度内成立をめざすべきだとする議員は、私はじめ「修正個所はごく一部だ」「議会審議を開始すべきだ」と主張した。こんな議論を議会前に1時間30分間、さらに開会後も議案提案説明を受けるか否か、審議するか、採決するか否かと休憩を取り議論を繰り返した。その結果、予算案の審議時間が足らず時間切れで予算案は審議未了・廃案になり、町長専決の暫定予算施行になった。
もちろん、私は議会として審議未了・廃案は避けるべきだ。議会が責任を持った判断をすべきであると主張したが残念ながら通りませんでした。
ルール違反・慎重審議できないという主張の不可解な点
確かに議案の当日配布はルール違反であり、慎重審議するためには事前配布は必要である。その点、町当局の努力と工夫不足はいなめない。事前に完成品でなくとも要約したものを配布すべきだったと思う。
しかし、町民生活に影響する予算案であり、年度内成立が必要であったことを考えると「ルール違反」「慎重審議」を理由に、町当局の提案説明さえ受ける必要ないと主張を繰り返した議員は、そのために審議未了になったことの説明責任はある。「ルール違反」「慎重審議」の主張の建前は理解できるが、町民の付託を受けている議会が予算案を判断・意思表示しないまま審議未了にする理由にはならない。そもそも臨時議会で審議すべき修正個所は900万円程度のもの、議案の当日配布でも十分審議できる内容。もし納得できなければ議員として修正案を提出して争うべきであった。
全国的にもまれな全予算案否決という重大な意義を理解しているか、「慎重審議」を主張する議員に問いたい。何か別な理由があるのではないか?
なぜこのような事態が起きたか
三沢町長のスタートの議会での前代未聞の出来事、これは大磯町が転換期を迎えていることだと思う。三沢町長の就任早々の三役・部長の大異動と大幅な機構改革は、三沢町長の思いを超えて、これまでの前片野町政を根本から変える前兆と感じた人たちの動きとも関係があるのではないか。
よりよい大磯町を作り出すために、私は議会内外でこの事態について議論をしています。町政に対する活発な論議をしていくために、私の感じた議会と町当局双方の問題点を述べます。
町当局の問題
@ 議会・議員に議案の内容を理解してもらうための資料作成や説明に工夫と努力が不足している。
今回の修正予算案でも修正個所などについて、一覧表などの説明資料を作成していない。
事前に説明資料を配布する最善の努力もなかったこの町当局の姿勢は・・。
A 議員の質問に対して、質問の趣旨を適確にとらえ町の判断根拠について、わかりやすく疑問点に
答えていない。突っ込まれないために常に必要最小限の答弁になっている。
B 予算審議では、国や県の方針に基づいて行う保険事業等については、町の裁量の範囲がほとん
どないことを明確にした答弁がなされていない。言葉に対応した不親切な答弁になっている。
C 町長と助役・部長の答弁が一致していないことがある。内部論議不十分で方針一致がなされてい
ない。
このことが予算案審議が長引き審議未了になった原因の一つでもある。
もちろん、前片野町長時代と比べればかなり改善されてきているが今なお不十分である。
災い転じて福となすために、開かれた議会・透明な論議を
このような町民生活に迷惑をかけた「町の異常な事態」の責任は、町民に付託されている私を含め各議員に、また町当局にもある。「町民のことを考えて論議しているか」「町長選のシコリか」と傍聴された町民の感想に象徴されているような議会審議になっていたのではないかと、素直に反省することから始めねばならないと思う。
「町民不在」のまま町当局と議員の議会内議論のみに終始、いいかえれば町当局は議会さえ通ればよい、議会は多数決が住民の意志と思い込んでいたのでは? これまでの大磯町の方針決定システムの問題・言い替えれば町民不在の町政が浮き彫りになった。 たとえば、約60億円の運動公園整備などが議会の多数決で進んだが、真に町民要望があったか今でも疑問である。これから議員は自分の考えに固守することなく、町民に町の課題である運動公園整備・下水道整備・福祉環境施策や町の財政状況について情報提供し、町民が町・議会に何を求めているかを受け止めて、町政をチェックしていくことが使命であると思う。
今回の事態について、まず各議員が議会論議を町民に紹介し、同時に自分の見解を明らかにし、町民に開かれた議会とするために努力が必要である。そして町民の声と目を背に感じて論議できるような緊張した議会に変えていかねばならない。そのためにぜひ町民の皆さんも、近くの議員に議会論議の内容を問い、議員と本音の対話をしてほしいと思います。この対話が大磯町政発展の原動力になると確信します。
5月7日の臨時議会に町民の声・意志を反映させ、平成15年度の5予算案を決定し新たな大磯町政発展の第一歩を踏みだそう。
町は旧三井邸を買取り保存すべきか否か?
いま私たち町民が真剣に考えなければならないもう一つの課題は、旧三井邸の町による買取り保存問題についてです。
旧三井邸とは、(駅前地福寺隣の124坪の木造洋風2階建物、昭和2年・木子設計・585坪敷地・)
この保存を目指す運動が、平成14年10月15日発足の「大磯遺産保存会」を中心に進められている。
「保存会」は大磯別荘建築の遺産として旧三井邸は価値がある。この保存が他の歴史的建造物の保存につながる。これからの大磯の町づくりの財産になると訴えて、町民の募金活動を進めながら町に買取り保存を働きかけている。(募金・目標2000万円で現在500万円)
町の買取り保存が急浮上してきたのは、前片野町長の最後の議会・平成14年12月議会での「買取り保存の決意であった。三沢町長に引き継ぎたい」と答弁後からである。議会としても保存議員連盟を設立し三沢町長に保存要請してきた。
7億円余の投資は意義があるか、悔いのない判断を!
この要請で明らかになったことは、@前片野町長答弁は財源のメドもない、業者交渉もしていない中での「思い」だった。 A買取り保存の概算費用は、買取り価格・4億円前後、一般公開のための昭和2年木造建物の文化財的改修費用は2.5-3.1億円、公開の維持管理費毎年1500万円など。約7億円。
B公開による観光収入は考えられない。 C買い入れ財源は金融機関から借り入れる。 D国・県の補助金は今後の検討課題 E旧西園寺公望邸など歴史的建造物の保存計画は未定。
F業者への回答期限は5月末まで。
このように町による買取り保存をする場合、費用約7億円は間違いなく町財政を圧迫する。平成15年度の一般予算は80億円で税収は50億円しかない。福祉・環境・教育などの施策予算に大きく影響してくることは必至である。
大磯の歴史的建造物を残したい気持ちは全ての町民の願いである。早急に歴史的建造物や自然を守る方策を考えねばと思います。しかし旧三井邸の町による買取り保存は、今後の町の厳しい財政問題とあわせて検討されなければならない。ところが保存運動を進めている大磯遺産保存会や建築学会関東支部などの人々は、「大磯町の誇り・顔」と歴史的・文化的意義から買取り保存を強調するが町の財政問題にはふれていない。このような住民運動に対して、大所高所に立って今後の町政・財政の観点からアドバイスするのが議員の役目だと思う。しかし「保存議員連盟」では財政問題を発言すると「保存に反対か」と発言を歪めて、「金の問題でなく保存の気持ちの問題だ」「町長に保存を要請するのが使命」となり論議にならない。町政や財政をチェックすべき議員がこれでよいかどうかを町民の皆さんに問いたいと思います。
新たな町政を前進させるために一人一人の意志表示を
5月中に旧三井邸買取り保存問題に町として結論を出さねばなりません。厳しい財政の中で、現在と将来を考え限られた財源をどう使うか、悔いの残らない結論を三沢町長に要請しようではありませんか。
最後に、新しい町政のために6月大磯町議会選挙には厳しい目を、そして棄権せずに選挙に参加してほしいと願っています。活気ある大磯町を創りだすために!
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